メディア・ユニバーサルデザイン とは? - 基本編 -

私たちは、生活に必要な情報の87%を視覚から得ていると言われており、身の回りには「目で見る」メディアがあふれています。
必要な情報をわかりやすく伝えるためには、さまざまな配慮や工夫を加え、誰もが使いやすく、見やすく、理解しやすいメディア情報にすることが重要です!

メディア・ユニバーサルデザインとは?

メディア・ユニバーサルデザイン(MUD)とは、年齢、国籍、身体的状況に関わらず、すべての人に正しく情報を伝えるために、「読みやすい・見やすい・使いやすい」デザインを工夫する手法です。具体的には、色の使い方、デザイン、文字の使い方などに配慮し、高齢者や障がい者(弱視・色覚障がいなど)、子どもや外国人などにも利用しやすいようにする考え方です。

 

メディア・ユニバーサルデザイン 5原則

メディア・ユニバーサルデザイン(MUD)を実践するためには、配慮すべき5つのポイントがあります。人によって見え方が違うことを認識し、より多くの人に伝わるように工夫すること重要です。

今回は「色」「文字」「デザイン」の3つの観点から基本編を解説します!

 

色編 〜見やすく〜

色の見え方は年齢や色覚特性、環境によって異なります。色の見え方の違いによって、正確な情報を得られず、誤解や事故を引き起こす可能性があるため、色の見え方を理解し、配慮することが重要です。

・色の組み合わせ

色覚の違いによって同じ色に見えてしまう配色は避けるようにしましょう。コントラスト(明度差)をつけて、色の違いをはっきりさせることも重要です。また、どうしてもその色の組み合わせを使用する場合は、色と色の間に境界線(セパレーション)を入れることで、色の区別がしやすくなります。

・補助的な視覚要素の使用

情報を伝える際には、色だけでなく斜線や点線などの柄を使うのも効果的です。また、異なる形(図形)で区別したり、説明文を加えたりして、情報を正しく伝える工夫をしましょう。

★Adobe IllustratorやPhotoshopでは、色覚の違いをシミュレーションする機能があるので、制作中に確認しながら制作を行うことができます!

IllustratorやPhotoshopの「表示」メニュー→「校正設定」から、「P型(1型)色覚」「D型(2型)色覚」を選択することで、P型やD型の色覚の人がどのように見えるかを確認することができます。

これらの実例はメディア・ユニバーサルデザインとは?- 色編 - にてご紹介しています!

文字編 〜読みやすく〜

文字にはさまざまなフォント(字体)があり、それぞれ違った印象を与えます。デザインの雰囲気を左右する働きもあるフォントですが、メディアを作る上では欠かせない文字情報は「誰にでも読みやすい」よう配慮する必要があります。

・読みやすいフォントの使用

ユニバーサルデザインフォント(以下UDフォント)という、文字一つひとつの視認性を高める設計がなされたフォントがあります。これらのフォントは可読性や視認性、判読性が高くなるようにデザインされており、UDフォントを使用するだけでも効果があります。

・文字の行間と字間

行間や字間が狭すぎると、どこを読んでいるかわからなくなり、文章を理解するのに苦労したり、読むこと自体が疲れてしまいます。文章を読みやすくするためには、適切な行間や字間を設定することが重要です。

デザイン編 〜わかりやすく〜

ご紹介した色や文字の工夫と合わせて、すべての人に正しく情報を伝えるためには、見せ方(デザイン)にも配慮が必要です。視覚的な要素やレイアウトの工夫によって、情報の伝わりやすさが大きく向上します。また、シンプルで直感的なデザインは、誰にとっても使いやすいものとなります。

・ピクトグラムの使用

重要な情報は、多言語表記やイラスト、ピクトグラムを併用することで、直感的にわかりやすくなります。統一されたデザインを使用することで、混乱を避け、情報の伝達がスムーズになります。

まとめ

情報を正確に受け取ることができるかどうかは、作る側ではなく使う側(見る側)が判断します。多様な見え方を理解した上で制作を行いましょう。スタジオーネ63には、メディア・ユニバーサルデザイン教育検定(MUD検定)の資格を持つスタッフが在籍しています。MUDを取り入れたデザインをご検討の方は、ぜひお気軽にお問い合わせください!

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