昨今、AIの進化には目覚ましいものがありますが、皆さんはどれだけ活用できていますか?これまでの私は、メールの清書をお願いしたり、Excelの複雑な関数を調べたりする程度。せっかく有償版のAIが使える環境にありながら、それはあまりにも「宝の持ち腐れ」が過ぎる……!
そう痛感した私は、一念発起してAIをフル活用し、実務で使える「システム開発」に挑戦してみた記録をまとめました。
何が得意?
——Geminiのモード選定からスタートタイトルにもある通り、私は生まれてこのかたずっと文系。プログラミングなんて全くの未知の領域です。しかし「AIを使えば、もしかしたら自分でも何か作れるかも!」という直感を信じて、まずはAIに相談することから始めました。今回作るのは、日々の事務作業で地味にストレスだった「交通費申請の入力」と「帳票(申請書)の出力」ができるツールです。
モード選定
開発にあたって、GoogleのAI「Gemini」を使いました。Geminiには「高速モード」「思考モード」「Proモード」の3種類があり、それぞれ得意分野が異なります。せっかくなら開発に最適なモードを使いたい。そこで、Gemini自身に「どのモードが今回の開発に適しているか?」を聞いてみることにしました。
システム開発には、まず「何をしたいか」「どんな機能が必要か」を整理する「要件定義」が不可欠。Geminiのアドバイスに従い、各工程でモードを使い分ける戦略を立てました。


どうやら要件定義のフェーズでは思考モードが最適のようです。
要件定義から設計へ —— 「思考モード」が論理の穴を埋めてくれる
まずは「思考モード」を使い、具体的に作りたいもののイメージを相談しました。
私が伝えた内容は、ごくシンプルなものです。
- 交通費計算ツールを作りたい。
- 基本機能として、交通機関、区間を入力して金額を表示したい
- 複数の区間をまたぐ場合は各区間ごとの金額を表示したい
- 合計金額を表示したい
- 行きと帰りで違う区間を使う場合がある。
これだけの内容を投げただけで、思考モードは「IC運賃と切符運賃の差はどうしますか?」
「定期区間の扱いはどうしますか?」など、私自身が全く気づかなかった実務上の重要なポイントを次々と指摘してくれました。そのまま画面遷移や構成イメージの提案をもらいながら、最初のぼんやりした要件を肉付け。
最後には「要件定義書」としてきれいに整理してもらうことで、設計段階までの第一フェーズが完了しました。
日本語で伝える「超アジャイル開発」
設計が固まったら、いよいよ実際の画面作りです。
ここでは「Canvas」機能を使いながら、プログラムを組むのが得意な「Proモード」にバトンタッチしました。
Geminiの「Canvas」機能を使えば、コードが書けなくてもプレビュー画面で実際の動きを即座に確認できます。不足している項目や、使いにくい部分があれば、都度日本語でGeminiに伝えます。ここからは文系の得意分野。専門用語はいりません。「ここをこうしてほしい!」という修正指示という名の「わがまま」を日本語で伝えるだけでいいのです。何度かラリーを続けるうちに、頭の中のイメージがどんどん形になっていきました。
バージョン1.0の完成
帳票の必要項目が正しく表示されるか、計算ボタンがしっかり機能しているか。一通りの動作を確認し、やりたいことが形になったところで、ついに「バージョン1.0」の完成です。
今回はGemini上でのプロトタイプ開発だったため、実際の乗換案内APIとの連携(料金の自動取得)や、過去の申請履歴の保存機能などは将来の課題として省略しました。しかし、自分の要望が詰まったツールが実際に動く様子には、大きな感動がありました。

まとめ
今回の経験を通じて強く感じたのは、「イメージを言語化できる力」さえあれば、文系とAIの相性は抜群に良いということです。
AIに適切な指示(プロンプト)を出す力は、論理的な文章力と直結しています。
また、もし技術的な知識を少しでも持っていれば、さらに具体的な指示(文字サイズや画面幅の指定など)が可能になり、開発の質はより一層高まるでしょう。
「文系だから……」と諦める必要はありません。
言葉を尽くしてAIと対話することが、最強の開発スキルになる時代がもう来ています。
使用した技術・ツール
- Gemini (Thinking Mode / Pro Mode)
- Canvas機能
- React / Tailwind CSS
- html2pdf.js
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