ビジネスでも使える素読み校正

●素読みのすすめ

皆さんは、文章を書くのは得意ですか?
学生時代から作文や論文の提出があったと思いますし、最近では早くからSNSやブログなどに触れてきた方も多いでしょう。社会人になってからも企画書、報告書、社内報や会報の執筆など、文章を作成する機会は日常的に訪れます。
腕に自信のある方ならともかく、作文が不得意な方にとっては苦痛でしかない文章作成。やっとの思いで書き上げてもダメ出しの連続で心が折れそうな経験をした方もいらっしゃるのではないでしょうか。
この文、ちゃんと伝わってるかなぁ、誤解を生んだり言葉足らずだったりしないかなぁ……。
そんな不安を解消する手段のひとつとして「素読み」をおすすめしたいと思います。

素読みとは

新聞や出版など紙媒体の現場では「校正」「校閲」という作業を行っています。

「校正」とは、原稿と制作物(校正紙、ゲラとも言う)を照合して間違いを探す作業を指します。制作過程で原稿に修正が入ったり差し替えになるなど手が加えられていく中で、指示どおりに作られているかをチェックします。文字や記号などの表記の誤りを見つけるのも「校正」の仕事です。

「校閲」とは、原稿や制作物の内容に誤りや矛盾がないか、根拠や裏付けを示すことができるか、差別や偏見が含まれていないかといった、時には辞書や資料を用いながら内容を精査する作業を指します。

この校正と校閲の中間のような位置に「素読み」があります。これは原稿には触れずに制作物だけを読み込んで誤字脱字や表記ゆれ、内容の誤りや矛盾点などを見つけていく作業を指します。制作物だけに集中して読み進めることで文章全体を見渡しやすくなり、前述の校正・校閲作業だけでは気づきにくいような文章の誤りなどのほか、表現や言い回しの違和感など、より細かい部分にも目が届きやすいのが「素読み」の利点と言えます。

セルフ素読み

さて、今回は「素読み」に着目して推奨していますが、校正・校閲作業は本来、執筆者以外の人が担当するのが一般的です。執筆者自身の校正・校閲は慣れないと思い込みや先入観が邪魔をしてなかなか捗りません。

そこで、執筆者が効果的に素読み校正を進めるためのポイントを挙げていきたいと思います。

● 少し時間を置いてから読む。

少なくとも一晩寝かせてから、できることなら一週間程度待ってから再読してみると、読者に近い感覚で読み進められ、文章全体の流れを客観的に見ることができます。また、一週間もたてば書き足したいことが次々と出てくるかもしれませんし、執筆者の立場としても意味のある期間になるのではないでしょうか。

● 声に出して読む。

音読は場所を選びますが、声に出して耳で聞いてみると、書いている時とは違った印象を受けることがあります。音読を録音して聞き直してみたり、最近ではテキストを人工音声で読み上げるアプリなども充実していますから、それらを活用するのもいいかもしれません。

どちらの方法も、執筆時にはなかった気づきを得やすくなりますし、何よりも読者目線で「読みやすさ」「伝わりやすさ」を確認する作業として有用ではないでしょうか。

※このイラストはchatGPTさんに作成していただきました!

まとめ

今回は、自分で書いた文章を客観的に見直す方法として「素読み」をおすすめしてみましたが、いかがでしたか?

もちろん「素読みさえしておけば完璧!」というものではありませんし、第三者に委ねる場合と比較するとできることが限られるのも事実ですが、セルフチェックの手段として意味のあるものですので、一度お試しいただければと思います。そして、苦手な方も多い文章作成の一助となれば幸いです。

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